蒔絵の技法でデザインプレート

内容

蒔絵でどんな事が出来るのかの具体例として制作。
重要文化財の修復なども手掛ける京都の蒔絵職人さん達に依頼。

テーマは「来る春、遠き夏」
グラデーションの効いた春霞と桜の花弁。
春霞に隠れるように舞い散る桜は初夏の新緑。
そして、まだ姿の見えぬ夏の象徴「氷の妖精」がシルエットで表されています。
元気一杯なチルノのシルエットが、次の夏も暑い(熱い)であろうと予想させます。

諸元

10cm×10cm の木板に、両面、黒漆塗。人物周囲に朱漆を重ね塗り。黄色、緑の色漆など。
鶉の卵の殻を砕いた粉を撒くという「卵殻微塵塗(らんかくみじんぬり)」の技法の一種。

プレート 黒い部分は、地色の黒漆そのままです。
写真では判りづらいかもしれませんが、黄色い粉と桃色の粉が振られているのがわかりますか?
オレンジに見える部分は、桃色の漆の上に、この2種の粉が加わってこの様に見えます。

この粉は色漆を乾燥させた粉で、「本乾漆粉(ほんかんしつふん)」というものです。
プレート 左半分は黄色っぽく、右半分は白っぽく見えるでしょうか?
黄色いのは先の「本乾漆粉」ですが、白いのが鶉の卵の殻を細かく砕いたモノなどになります。

地色として使っている桃色の漆が乾く前に粉を振りかけて、淡いグラデーションを作る技術なのですが、これがまるで「春霞」の様にも見えてしまいます。

ちなみに、何も粉をかけない桃色の漆は、写真の左下、チルノの手の部分の色になります。
プレート そして、とても目を引く緑色の桜の花です。
これも緑の色漆を使って、ひとつひとつ丁寧に描いていきます。
一片一片手で描いていく作業はどれほど根気が必要でしょうか・・・
さらに、殻を砕いた粉を花弁にのみ振り撒く事で、爽やかな緑が表現されています。

チルノのシルエットが引き立つように配置された桜の花弁がとても美しいですね。